日本語教師について最低限知っておいてほしい3つのこと【日本語教師の実情】
日本語教師は、”外国語”で”日本語”を教える仕事だと思っていました。
しかし実際は、国内のほとんどの日本語学校において、”日本語”で”日本語”を教えています。
今回は、日本語教師について、最低限知っておいてほしい3つのことをまとめてみました。
1、国内日本語学校の主流は、”日本語”で”日本語”を教える
ほとんどの国内日本語学校が、”日本語”で”日本語”を教えています。
なぜなら、学習者が理解できる言語がバラバラだからです。
一般的に、ひとつのクラスには色々な国の学生がいます。
例えば、僕が以前勤めていた学校では、ひとつのクラスに中国・韓国・ネパール・インド・ウズベキスタン・スリランカの学生がいました。
この中で英語を使うと、どうなるか。英語が母語でないウズベキスタンの学生は授業に参加できません。不公平ですよね。
英語は世界共通語だと言われていますが、日本人に英語が全くできない人がたくさんいるように、世界中に英語が話せない人はたくさんいます。
また最近では、ひとつのクラスをひとつの国で固めるやり方もあります。
例えば、中国人だけのクラスにすれば、漢字を使って説明することができます。「〜したことがあります」という文の意味がわからなければ、「経験」と黒板に書けば、中国人はすぐに理解できます。
ただ、多国籍クラスが一般的なのが現状です。学生全員が、平等に授業を受けることができるように、”日本語”で”日本語”を教えることが主流になっているのです。
2、教員免許は必要ない
日本語教師の”教師”という部分から教員免許が必要だと考える人がいます。
日本語教師に教員免許はありません。日本語を教えていれば誰でも日本語教師なのです。
しかし、日本語教師を仕事にする場合、必要なものがあります。
- 大学・大学院で日本語教育を専攻する
- 4大卒+日本語教師養成講座(420時間以上)を修了する
- 日本語教育能力検定試験に合格する
これらのいずれかが必要です。告示校で働くためには必須です。告示校とは、”教育課程・教員数・施設などが法務省が示す基準を満たしている学校”のことです。働くとなれば告示校の方が先生も安心できますよね。
日本語教師の資格について、詳しくは下の記事をご覧ください!
3、圧倒的に女性が多い
日本語教育振興協会の2017年度の調査によれば、
国内日本語学校の教員は、男性が20.3%、女性が79.7%でした。
女性の数は男性のおよそ4倍です。
例えば、僕の以前勤めていた学校では、男性日本語教師は僕だけでした。他は全員女性。学校の規模にもよりますが、女性が多いというのは身をもって感じています。
どうして、女性が多いのか。それは「非常勤」という働き方と、「日本語を教えるという面白さ」にあると思います。
一般企業でいえば、非常勤はアルバイトといったところです。
アルバイトですので、給料はそれほど高くありません。しかし主婦にとっては、スーパーやファミレスの店員より、少ない時間で多く稼げると思われているのではないでしょうか。
日本人だから日本語を教えるのなんて簡単、と思っているのかもしれません。
実際、約3時間の授業で8000円ぐらいは稼げるので、スーパーやファミレスより時給はいいのですが・・・。
また、海外が好きな若い女性は、”外国人と関わりたい”という想いや、”仕事へのやりがい”を求めて、日本語教師を目指すのでしょう。
まとめ:日本語教師になりたいなら、資格を取りに行こう!
日本語教師について最低限知っておいてほしい3つことは理解していただけたでしょうか。
日本語教師になりたいと思っている人がいたら、まずは知り合いに日本語教師を見つけて、話を聞いてみることです。
それから、資格を取りに行きましょう。日本語教育の実情をしれたり、日本語の面白さに気づけるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。